認知行動療法とは

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認知行動療法とはどのような治療か

認知行動療法とは考え方のコツや行動の習慣によってうつや不安を軽くする治療法です。

精神療法のひとつで現在は医学的に効果があると証明されています。

そんなことで病気は治るの?と思う方が多いかもしれません。

しかし、多くの病気で薬物と同等以上の効果をあげている非常に有効な方法です。

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認知行動療法は「認知」と「行動」と言う言葉が使われています。

「認知」とは考え方のことですが、もう少し詳しく言うと状況の捉え方、といえます。

なぜ、認知と行動を変える事でうつや不安が治るのか

どのようにすれば認知や行動が変わっていくのか、説明をしていきます。

 

新入社員の失敗を認知行動療法から見ると

 

新しい仕事で失敗をしてしまって、落ち込んでいる新入社員を想像してください。

一般的には状況と感情が結びつけられ、そこから行動がおこると考えられます。

失敗をしてしまったから落ち込んで、やる気がなくなっている。などです。

 

しかし、認知行動療法の立場では「失敗した」と「落ち込んだ」のあいだに「認知」が入ると考えます。

状況が変わらなくとも「認知」が変われば世界は変わります。

 

ここについてもう少し詳しく説明します。

失敗をしてしまえば、それについて考えてしまうでしょう。

「失敗をしてしまった。怒られるに違いない。プロジェクトから外されるかもしれない。」

これがミスをしたという状況に対する捉え方、すなわち「認知」です。

失敗したという状況ではなく、状況に対する「認知」が落ち込ませます。

 

もし、新しい仕事でミスをしたということがあっても

「このやり方は失敗した。次はもっと上手く行くやり方を考えよう」

と思うと落ち込んだ気持ちはずっと少ないかも知れません

同じ「状況」であっても「認知」が違うことで「感情」の大きさが変わってきます。

 

「失敗をしてしまった」事に対して「プロジェクトから外されるかも」と考える。

そうすると、「落ち込む」ようになり、「やる気を失う」。

「やる気を失う」と仕事に身が入らずさらに「失敗をして」しまう。

すると「もう首になるかも」と考えてもっと「落ち込む」

このような悪循環でうつはひどくなっていきます。

これをうつ病スパイラルと呼びます。

 

認知行動療法は認知と行動を治療する

 

「状況」→「認知」→「感情」→「行動」→「状況」

といううつ病スパイラルをみてきました。

それではどのようにしてこの悪循環から抜け出せば良いのか。

多くの人はまず「状況」をどうにかしようと思います。

失敗した事をかくそうとしたり、解決しようとしたり。

しかし、簡単には行きません。

それが出来ないと次は「感情」を変えようとします。

「こんなことで落ち込んでいてもしょうがない」

と感情を変える努力をしようとします。

 

「認知行動療法は考え方を変える治療だからポジティブに考えろって事でしょう。でも考え方が簡単に変わるならうつになってないよ。考え方が変わらないから困っているんじゃないか。」

その通りです。ポジティブに考えよう!そう思ったところで

状況も感情もそう簡単には変わりません。

Joy

認知行動療法では状況や感情を変えるのではなく

この「状況」→「認知」→「感情」→「行動」の悪循環のなかで

認知行動療法では「認知」か「行動」を変えていきます。

 

認知を変える

 

感情ではなく認知を変えるというのは解りにくいかも知れません。

怒られるんじゃないか、と思っていた時

他の人から

「上司は難しい仕事頼んで、できているかなと心配していたよ。」

という情報を聞けばどうでしょうか。

落ち込んでいた気持ちは小さくなると思います。

落ち込む気持ちを変えようとしなくとも状況に対する認知が変わる事で自然と感情が変わります。

 

「失敗をしてしまった。怒られるに違いない。プロジェクトから外されてしまう。」

そのときは「認知」はその他のことは考えられません。

しかし、怒られるのは本当でしょうか。

難しい仕事を任せて悪かったな、と上司が思っているかもしれません

新しい仕事だからしょうがないと思っているかもしれません。

友達が同じ状況でアドバイスをするとしたらなんと言うでしょうか。

プロジェクトから外されてしまう確率は何%でしょうか

はたまた、以前失敗したときはどうでしたか。

心配していたけど実際にそうなってみたらたいした事はなかったと思った事はありませんか。

 

具体的な方法はいままでも、これからも書いていきます。

カテゴリーから参考になるものを取り入れていただければ幸いです。

人間は考えているよりも思い込んでしまうことが多いです。

ポジティブになろうと頑張らなくとも

幅広く「認知」してみることでポジティブになることが出来ます

 

行動を変える

 

次の方法としては行動を変える事です。

気分だけを変えようと思っても難しい事が多いです。

そんなときは「行動」を変える事で「気分」を変える事が出来ます。

 Day 28/365 - Back to School

やる気が出ない時、実際に何かを始めて見ればやる気が出てきた経験はありませんか。

逆にいつもならすぐ手につく仕事を、少し休憩してからやり始めようとしたときいつもよりも始めるのが嫌になったりしませんか。

このように行動によって気分は変わります。

感情が変わらないから行動が出来ない、と考えがちです。

それを、行動を先に買える事で感情を変えていく。

これが行動療法の基本的な考え方になります。

恐怖の感情を暴露療法という行動で変えていったり

落ち込んだ気持ちを行動活性化で変えていったりします。

こちらも詳しくはカテゴリーの方をご覧下さい。

 

認知行動療法とアドバイスの違い

 

ここまで読まれた方

「そんなことは、別に考えればわかるし、そこらへんの人のアドバイスと同じじゃないの」

これもその通りです。

薬物による治療について考えてみましょう。

薬には食品の中に含まれているものがたくさんあります。

では、食事で補えば病気は治るから薬なんていらない。

確かに一理あります。

しかし、病気の場合は一時期に集中して補う必要があり、食事では間に合いません。

そのため、薬の形にして純粋な成分を摂取する事で回復が早くなります。

#35 - Getting Healthy

これは認知行動療法も同じです。

いろいろな人からのアドバイスを何となく受けている状態は

食品をとっている状態です。

これで治る事もあります。多少体に悪い食品を食べても大丈夫でしょう。

しかし、うつ病のときはいろいろなアドバイスを少しずつ受け取っていては間に合いません。

さらに悪いアドバイスなどが入っていたら影響されて悪化してしまいます。

 

認知行動療法は医学的に証明された効果のあるアドバイスです。

中途半端に聞いて終わるものではなく

その限定された成分を身につけるまで繰り返します。

その結果、アドバイスを何となくもらうだけでは治らなかったうつや不安を改善させる効果があります。

 

この意味ではこのサイトを見ていただけるのはありがたいんですが

健康食品の試食をしているぐらいになるでしょうか。

理解できるまで何度も繰り返し、実際にやってみてください。

お近くの認知行動療法やっている機関に行かれたり

自習できる本を勉強していただいたり

よければ私にメールで相談していただいたりしてください。

皆さんがうつ病や不安から抜け出すのに手助けが出来れば幸いです。

 

 

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