嘔吐恐怖とは何か、治療法は?

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嘔吐恐怖、これは精神科で正式な病名ではありません。

しかし、実際は悩まされる人も多いようですので

少し考えてみます。

 

 

嘔吐恐怖とは何か

 

嘔吐恐怖とは精神科の診断で言えば何か

考えてみます。

結構、複雑で様々です。

 

恐怖症としての嘔吐恐怖

 

恐怖症とは特定の物や状況に過度の不安をもつことです。

恐怖の対象として、嘔吐が選択される事があります。

嘔吐は感染などの原因となる事もあり、

本能の部分に、嫌なものとしてインプットされています。

 

 

恐怖症としての嘔吐恐怖である場合、

吐いたもの、人が吐く場面などが怖いと言われる方が多いです。

 

嘔吐恐怖が他の恐怖と違うところは

避ける事が難しい事でしょう。

クモや高いところ、注射などは対象がはっきりしているので避けやすいです。

 

しかし、嘔吐恐怖の場合はいつ誰が吐くか解らない

そのため、確実に避ける事は出来ず、

次に説明する強迫症状のようになる事もあります。

 

強迫j症状としての嘔吐恐怖

 

強迫症状とは特定の事が気になって

やめられない、制御が出来なくなってしまう病気です。

 

強迫症状の中に洗浄強迫という疾患があります。

症状としては汚れたのではないか、と思って何度も手を洗うという症状です。

この場合は嘔吐だけでなく、その他の汚いものが苦手という症状で、

嘔吐のことを考えたりしたら手を洗いたくなる

など何らかの行為に結びつきます。

 

行為がおまじないの形をとる事があります。

恐怖症の例で説明したようにいつどこで、誰が嘔吐するかわかりません。

それらを何とかコントロールするために

嘔吐が起こらないおまじないや、ジンクスなどにこだわってしまえば

強迫的な嘔吐恐怖になります。

 

パニック障害としての嘔吐恐怖

 

パニック発作とは急激な不安発作が起こり

その発作が起こるのではないかと心配になる病気です。

パニック発作が起きるだけではなく

パニック発作の心配をいつもするようになったらパニック障害です。

 

このパニック発作の引き金となることが

実は身体症状に多いです。

心臓のドキドキ、呼吸苦などが多いですが

吐いてしまう、という恐怖感も引き金になります。

 

パニック発作に関係した嘔吐恐怖の場合は

吐くんじゃないか、という感覚によって

急激な不安発作が引き起こされます。

 

嘔吐の身体症状によって調子が悪くなってしまう事が怖く

嘔吐物というより、身体感覚の方に目がいきます。

 

PTSDとしての嘔吐恐怖

 

PTSDとは怖い記憶がなんども繰り返され

フラッシュバックなどが起きる病気です。

 

人間だれも病気になれば辛いです。

特に子供の頃、病気になる事は心細く、怖いものです。

ノロウイルスなどにかかると嘔吐で苦しみます。

これらの記憶と結びついて、

嘔吐が関係すると、辛かった時の事を思い出す

場合であればPTSDに近いかもしれません。

 

しかし、フラッシュバックや

目の前でそのときの状況が繰り返される事までは少なく、

純粋なPTSDとは言えない事も多いです。

 

嘔吐恐怖の治療法

 

まず大切なのは嘔吐することや嘔吐物はだれでも嫌だということです。

従って、嫌であっても困ってないならば治療の必要はありません。

さらに、嫌な事であることを治すのは誰にでもある症状を消す事なので難しく

困らなくなれば良い、ということです。

 

疾患ごとの対応方法

 

治療としては、

大きく言えば全て暴露療法です。

【認知行動療法】では暴露療法は

自分が何を恐れているか、をしっかり考えて暴露する事が大切です。

 

①恐怖症としての嘔吐恐怖

 

どちらかというと暴露はしやすいです。

段階を作って暴露を進める事になります。

嘔吐の文字→嘔吐の絵→嘔吐の写真→嘔吐の動画

と徐々にリアルに近づけていきます。

 

大切なのは

恐怖の感覚から目を背けないでいられるよう

少しずつリアルさ、を上げていく事です。

 

②強迫症状としての嘔吐恐怖

 

恐怖症より難しいです。

その理由は、油断すると、手洗いやおまじないをしてしまうから。

暴露療法をやる事は同じです。

しかし、難しいのは恐怖に慣れる事でなく

恐怖を感じても強迫的な行為をしないようにする事です。

 

③パニック障害としての嘔吐恐怖

 

暴露の対象が違います。

怖いのは嘔吐物ではなく、体の感覚です。

暴露もいやな感覚に順に慣れていく方向です。

8分目までご飯を食べる→満腹になる→満腹でぐるぐる回る→乗り物に乗る

 

④PTSDとしての嘔吐恐怖

 

暴露の対象は恐怖の記憶です。

何度も辛かった時の事を思い出します。

PTSDが原因であれば思い出すのが恐怖を生じます。

そしてその記憶を何度も思い出す事で、暴露を行います。

 

多種多様な嘔吐恐怖についての説明でした。

 

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3 Responses to “嘔吐恐怖とは何か、治療法は?”

  1. 育児中 より:

    続けてコメントすることをお許しください。
    子どもは今日になって恐れていた通り腹痛になり、何度も吐いてしまいました。医師の話では高熱のストレスからくる自家中毒だということです。
    変な話ですが、いざその場面になると自分でも驚くくらい看病できるし、怖さもあまり感じません。子どもは幸い午後になって落ちつきました。

    普通なら、ちゃんと看病できたということが自信となり、また子どもは必ず良くなるという経験を積んでいくうちに恐怖を克服できるものだと思うのですが・・・私の場合、なぜかそうはなりません。
    今日のような場面を毎年のように(ここ5年くらい)繰り返していますが、むしろそれがトラウマになって、昔よりも不安感がひどくなっているような気がするくらいです。

    具体的に一番困っているのは、「元気がなさそうだから熱が出るかもしれない。熱が出たら吐くかもしれない。吐いたら前回まではなんとか乗り切れたけれど今回こそは耐えられないにちがいない」という考えから、単にちょっと元気がないだけでも恐怖感に襲われてしまうことです。

    暴露の件ですが、「子どもの病気」というホームページを使って暴露してみたことはありませんが、やってみるべきでしょうか? 効果がないかもと思うと勇気がでません。
    長々と申しわけありませんが、返信お待ちしています。よろしくお願いいたします。

    • thinkDr より:

      ご自身で頑張られてうまくいった部分もあり、素晴らしいと思います。不安の問題はそれが正常であることです。病気が治っていないのではという不安自体が問題だったりします。ちゃんと看病できるのであれば、必要なことは病気を治すことではなく、病気を治すのではなく、人生をどう生きていきたいかという方向を目指していくのも手かもしれませんね。

  2. 育児中 より:

    以前動画で暴露療法を試すようアドバイスしていただいた主婦です。車酔いや酒酔い動画で40分ほど試してみたら、たとえば道ばたの汚物に対する恐怖などはなくなり、効果を実感しています。

    ですが自分の子が具合悪くなったとき、またはその気配を感じたようなときは効果なしです・・・そういう場面のドラマを録画して試しましたが、現実の子どもには応用がききませんでした。
    自分の想像上でやってみようとしましたが、そこまでリアルに思い浮かべられずに失敗しました。

    実はゆうべ子どもが発熱。発熱すると腹痛に移行することが多い子なので、単なる発熱、もっというと夜中の単なる寝返りだけでも恐怖感が襲ってきます。

    で、ゆうべはつらそうに寝ている子を見ながら、本物で暴露したらどうかと思い、チャレンジしたのですが・・・1時間頑張りましたが、寝返りされるたびに怖くなって成果なし。
    別に吐き気を訴えているわけでもない子を前に、なんでこんなにダメな母なのかと泣きたい気分に。
    すぐ横では夫が平然と寝ていて、同じ人間なのになんでこんなにバカみたいな苦労しなきゃいけないのかとも思い・・・。

    恐怖症になった原因ははっきりしていて、幼稚園の頃の父の二日酔いからです。それでその場面について暴露というか向き合ってみたこともあります。
    自分でも気付かなかった感情がどんどん引き出されてきて、大変有意義なものでした。
    ただ当時の記憶は蘇っても恐怖感は蘇らなかったので、恐怖感が下がることを実感する、という方向にはいきませんでした。

    心療内科で何度もカウンセリングを受け、デパスを処方された経験もあります。ときどきは服用します。
    でも自力で克服したいんです。もう50歳で親の介護がはいってきそうでもあり、看病するのがこんなにつらいなんて困るんです。
    もうどうしていいかわかりませんがやる気だけはありますので、ご助言よろしくお願いいたします。

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