分離不安を満たす小児:80〜90%は3年で治る

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分離不安障害とは

 

分離不安障害とは、家庭または愛着を持っている人からの分離に対する過剰な不安です。

基本的に小児の病気で18歳以前に症状がある時に診断されます。

多いのは7歳から9歳ぐらいと言われます。

まずは簡単な診断基準からです。

いずれも苦痛や不安が認められるのは正常の小児も同じですがそれが生活に支障を来すほどひどければその項目を満たすとします。

 

 

 

①分離の際の苦痛 ②家族に危険が及ぶのではという心配

③家族と別れてしまう恐怖 ④学校に行くことが出来ない

⑤一人で家にいることが出来ない ⑥家族がそばにいられないと寝れない

⑦分離の悪夢の繰り返し ⑧分離で起きる体の症状

 

これらの中から3つ以上、4週間ずっと続く場合に診断されます。

もう一度強調しますが、これらはどれも正常な幼児に認められる症状です。

それが日常生活に障害を来すほどひどければ診断されることになります。

 

分離不安の特徴

 

小児では珍しい病気ではないです。

4%程度が基準を満たすと言われます。

どのような子供がかかりやすいかというと

結びつきの強い家族に多いと言われます。

大人になってからですが、大人になってからの不安障害として

パニック障害、全般性不安障害、強迫性障害などいろいろありますが

実は多くの分離不安障害は重い不安障害になる人は多くはありません。

多くの場合は小児、青年期で治ります。

しかし、人によっては大学に行く時も症状が残っていたりします。

具体的な数字では、研究では80%〜90%は3年程度で改善すると言われます。

後の10%程度は不安障害を発症する危険性はあります。

そのときは、分離不安がひどくなったかを見ていくことよりも他の不安障害の症状を満たしていないかを見ていくことが必要です。

 

分離不安障害の治療

 

子供が小さいうちは親子の関係性が最も重要です。

どのような時にどのような不安を抱くかということを調べます。

その不安がなるべく弱くなるように、安心できる環境を少しずつでも作っていくことが必要です。

もう少し高学年になると行動療法的な対応も必要になってきます。

高学年の分離不安は保健室登校など引きこもりの形をとることがあります。

その場合は保健室を安全基地として、不安の少ない環境を整えるとともに

最初は5分間でいいから授業に出てみるなど、徐々に進めていくことで行動範囲を広げます。

最初は安全基地という安心を持った上での暴露療法が必要になります。

 

 

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