脳と心の関係、メタ認知が心を創る

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脳と心。

永遠のテーマです。

物質である脳に心がやどるのはどのようなメカニズムか

ややこしい話が続きますが

このような話は面白いとも思いますので、良ければお読みください。

 

 

脳も心も刺激に対する反応をおこす役割である

 

脳とはどちらかというと、動物も出来るような

反応に近い考え方をする役割。

心はどちらかというと、人間に特有の

意思とか自由を選択する役割と考えて説明します。

この2つの役割は分けられるのでしょうかそれとも同じ物に過ぎないのでしょうか。

 

脳の役割

 

脳の役割とはまずは中枢神経としての役割です。

中枢とは司令部などとも呼ばれます。

司令部である脳は神経からの情報を取り入れ、命令を出します。

 

刺激に対して反応すれば良いのなら

司令部は必要ありません。

感覚神経と運動神経がつながっていれば事足ります。

感覚神経に刺激があれば運動神経が働いて逃げる。

これであれば中枢神経ががなくとも出来ます。

 

しかし、全ての刺激に逃げてばかりいるわけにはいきません。

刺激があって、それが良い刺激なら

運動神経に近づくように命令を出す。

悪い刺激であれば運動神経にそれから遠ざかるように命令を出す。

 

少し交通整理が必要とされるようになりました。

この交通整理の役割を果たすのが司令である中枢神経です。

 

もう一つの役割として

司令部はいままでの刺激の中で良かったものと悪かったものとの情報を蓄える事が出来ます。

その結果徐々に適切に良い刺激、悪い刺激を判断し

賢く反応する事が出来るようになっていきます。

 

人間の行動の多くは複雑とはいえ刺激に対して反応し

結果を学習してより効果的な反応が出来るようになる。

人間も多くの活動は複雑になったこのパターンで生きていける事が多いです。

 

心とは複雑になった脳の働きに過ぎない

 

心を先ほど意思とか自由を選択する役割と説明しました。

このこころの役割を錯覚であり、全ては刺激と反応に過ぎない

と考える考え方もあります。

 

その証拠として

人間は決断する一瞬前に、脳では決断が決まっている

という実験が引き合いに出されます。

 

選択肢を選ばせて、同時に脳波を読み取る実験です。

この実験では、選択する一瞬前に

脳は既に選択肢を選んでいるため、

脳波の反応を見ればどちらを選ぶか一瞬前に予測出来る。

という実験結果が出たそうです。

 

全ては刺激に対する反応賭した方が考えやすいです。

しかし

選んでいるような事は錯覚に過ぎない、といわれればそのような気もするし

でも実際に選択は条件に反応しているだけでなく、実際に決めていると思う

このように思う方が自然ではないでしょうか。

 

脳の働きと心の働きを分ける点は存在するか?

 

ソウルダストという本に私にとっては解りやすい説明が書いてありました。

それによると

人間の脳で違うところは、刺激に反応するだけでなく

その反応をもう一度脳の刺激として受け取る事で反応が変わっていく

と考えられるとの事です。

 

普通は刺激→反応とすぐに進むところが

脳が複雑になってくると

脳の中で刺激→反応→刺激→反応とぐるぐる回す事が出来るようになります。

「ぐるぐる回し」がある段階よりも脳が複雑になった

人間の脳では出来るようになったとのことです。

 

これも要するに刺激と反応の繰り返しともいえるのですが

この刺激と反応の繰り返しが出来ると何が変わって来るかと言いますと

この刺激と反応のループ自体を刺激として受け取れるようになります。

 

すなわち、少し距離をおいて

自分はこのように刺激と反応を繰り返しているんだなあ

と見始めるようになってしまうということです。

 

反応と刺激を外から眺めるメタ認知

 

この刺激と反応の繰り返しこそが「認知である」ともいえます。

そしてこの認知を客観的に見ることを「メタ認知」と言います。

 

このメタ認知があれば、刺激と反応の繰り返し全体を刺激として捉える事が出来ます。

こうなると、刺激と反応に過ぎないループの外側から

少し手が加えられて反応が変わるという自体になります。

メタ認知によって刺激に対する反応でない、心が役割を果たす場所ができます

 

「自分はこのように刺激と反応を繰り返しているんだなあ」

「これは自分がいろいろ学習してきて作った反応なんだな。」

「でも、たまにはこのパターンは少し変えてみるか。」

 

わたしは、こころの役割とはこのような物ではないかと考えます。

【認知行動療法】ではこの心の役割を高める事で

脳をコントロールしていくことが出来る方法です。

 

 

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