体罰、厳しい指導は効果があるのか

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教師の体罰が話題になっています。
厳しい先生とそれについていく生徒。悪くない気がします。
しかし、体罰はいけない。そのように考える方は多いかもしれません。
ここでは、実際に厳しい指導は効果があるのか、という視点から考えていきます。

やる気を出してもらうためには厳しい指導は効果的ではない。
共感、矛盾を拡大する、抵抗に巻き込まれる、自己効力感を高める事が重要。
これに必要な事はアドバイス、相手のためになっているという気持ちを我慢する事

体罰の効果

体罰をする教師が問題となりました。
しかし、この例は特殊な例ではないと思っている人は多いでしょう。
「何となくまずいとは思っていたんだよな。」
という感覚でしょうか?
一方、実際に指導していた側からすると。
「何で今更。」という気持ちが起こるかもしれません。
確かに思ってみれば、スポ根と言われたように、
以前までは体罰まで行かなくとも厳しい指導はおおめに見られていた
むしろ、厳しいという事は良い事だと思われていたふしがあります。
マスコミでも優しい指導の先生より、厳しい指導の先生とそれについていく生徒たちという内容の方が好まれます。
なんだかんだいって容認されていた部分もあるでしょう。
しかし、いじめ問題を考えていく中などで、どうしても整合性はとれなくなってきたようです。
人権とは言いつつも形だけである事は実際世の中では多いです。
子供の人権もその一つでしょうが、良い、悪いは別として順に問題にあがってくるのはこれからも必然的な感じがします。

がんばらせるためには

ここで本題にしようと思っていた話ですが。
がんばらせるためにそもそも厳しい指導は必要か。です。
結論から行ってしまえば、厳しい指導でより結果が出るとは言えないです。
もちろん、厳しい指導にも関わらず、結果が出る事はあります。
また、実際に練習量が増えれば結果は出るでしょう。
しかし、厳しく指導することでやる気が出る事はあまりないようです。
精神療法のやり方のひとつに動機付け面接があります。
これはいかにしてやる気を出してもらうか科学的に研究した方法です。
4段階ありますのでそれぞれについて説明します。

共感を示す

まずはここからです。
大きなことを始める前には準備運動が必要です。
また、どんな競技をやるにしても基礎体力は重要です。
共感を示す事は最初の準備であり、基礎体力になります。
いきなり、こうしたらどうかというアドバイスをしたとしても、受け入れにくいです。
お互いの信頼関係もあって初めてアドバイスが効いてきます。
飲まない薬を出す事が無駄なように、受け入れられないアドバイスも無駄になってしまいます。
アドバイスが効果的になるためにも信頼関係が必要です。
信頼関係は「この人なら良くしてくれる。」という気持ちから生じますが、
「解ってもらえた」と思うことで強まっていきます。
信頼関係を作るための共感が必要です。
具体的には相づちをうったり、相手の話をまとめたりです。
簡単なことに思えるかもしれませんが
多くの場合は、共感する前にアドバイスをしてしまっています。
ある意味で共感に大切な事はアドバイスしたくなる気持ちを押さえる事かもしれません。

矛盾を広げる

共感を示した後に必要な事。
まあ、アドバイスでも良いんですが、どうしても説教っぽくなってしまいます。
考えを言うだけですが、相手の考えがあるのに他の考えをアドバイスとして言う事は
わずかであっても否定のニュアンスが加わってしまいます。
さらに効果的な事は矛盾を広げる事であると言われます。
矛盾を広げるとは、「そろそろ自分も考えなきゃな」と思ってもらうことです。
具体的には、タバコをやめる時はどんな時でしょうか。
肺がんの説明をされたとき?
医者からやめろと言われた時?
肺がん危険性ややめなければならない事がわかっている事が多いです。
その結果、反発して、「今まで大丈夫だったんだから」と自分の中のやめなくて良い理由を探し出します。
それよりも効果的な事はやめなきゃならないと思った事はありますかと聞くことです。
たいてい1度はあります。
「そう言えば父親が肺がんで無くなったとき思いました。」
「でも今はまた吸ってしまっているんですね。」
「そうですね。」
このように責める事なく、相手の気持ちにあるやめたいという気持ちを引き出す事で
今はタバコを吸ってしまっているという状態との矛盾を作ります。
結果的に自分からやめようと思う気持ちが出るので。「やめさせる」よりも効果も長続きします。

抵抗に巻き込まれる

巻き込まれるとは相手と同じような動きをするという事です。
どうしても何となく受け答えをしている時は
タバコすいたいという時にタバコは吸ったらダメだと力説し
タバコをやめてみようかと言った時に何度同じ事を言うのと言いたくなります。
必要なのは動きにあわせる事。
タバコを吸いたい時には吸いたい気持ちを、やめようと思ってる時にはやめたい気持ちを支持します。
その上で、
「タバコを吸いたい気持ちはあってつらいね。でもやめなきゃとも思っている」
「やめたいという気持ちはすばらしい。今度は何に気をつければ長続きすると思いますか。」
と、必要な方向を少し混ぜる事で軌道修正をはかります。
あくまで少しずつ。一気に説得しようとはせず。
動きにあわせて少しずつ方向を修正する感覚です。

自己効力感を支える

効果が出てきて、タバコをやめれたりすると、治療者側もうれしくなります。
「先生のおかげです」と言われたりすると
もう良いだろうと思ってアドバイスをしてあげたくなります。
最後の詰めを甘くすると、効果も半減です。
最後に必要な事は、出来た事を本人の手柄にする事です。
することというか、実際は本人の手柄の方が大きいものですから。
最後で「それはあなたの力ですよ。」と何度も繰り返す事です。

体罰と動機付け

このように見てくると、有効な方法はアドバイスなどをしてあげる事、
有効な事をしてあげる事ではなく。
してしまいたくなる事を我慢する事と言えるかもしれません。
体罰も同じ事かもしれません。
厳しく指導する事が必要なのではなく、甘やかす事が必要なのでもない。
厳しく指導する気持ちを持ちながら、厳しくしない事。
この辛いバランスが、必要なのかもしれません。

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One Response to “体罰、厳しい指導は効果があるのか”

  1. mokotobi より:

     「厳しい指導でより結果が出るとは言えない」と断定されていますが、反論します。
    一流スポーツ選手の指導で選手に欠けている所を指摘せずに選手に人権があるからと言って選手が気づくまで待つというのでは時間がかかり過ぎると思います。選手にも厳しい指摘を受け止める能力が求められると考えます。それにより選手は短期間に欠点を克服しskill up できます。

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