自分の思考はコントロールできてない
思考の性質
いまから5分間なにも考えないでください。
出来ましたか?
そう簡単には出来なかったでしょう。
私は20秒くらいでギブアップでした。
何も考えないことは結構難しいようです。
普段、自分の思考は自分で考えていると思いがちです。
何も考えないことに目を向けてみると自分の思考をコントロールできていないことに気がつきます。
もちろん意識的に思考をコントロールしている時もあります。
明日の献立考える時は意識的に考えているでしょう。
「牛乳はあったかな。玉ねぎはあったはずだ。」
その時チョコの袋詰めなどが目に入ります。
「そういえば職場において置くお菓子買っておかないと、明日からまた仕事だったな。」
関係ない刺激が加わると意図していたこととは違う思考が自動的に出てきます。
何も考えないようにした時、関係ない刺激が加わった時、自動的に思考が出てきます。
このように、思考には意識的におこる思考と自動的におこる思考の二つがあります。
自動思考とは
この自動的に起こる思考のことを「自動思考」と言います。
自動思考は認知行動療法の「認知」にあたり、治療目標として重要です。
実は人はほとんどの時間は自動思考で考えています。
ふと何かをする時、感情を抱く時、様々な時に自動思考は生じます。
さらに多くの場合はこの自動思考はが起こったことすら気づいていないことがほとんどです。
気づいていなくとも、この自動思考によって、気分や行動が引き起こされているので、影響は大きいです。
知らぬ間に私たちは「自動思考」に支配されて生活しているということになります。
自動思考の支配から抜け出す
意識的に行動しているように見えて自動思考に左右されていることを説明しました。
したがって、この自動思考がうつ病に近いものであれば、何でも抑うつ的に考えてしまうパターンになるということになります。
ではどうしたらこの支配から抜け出すことができるのか。
まず、考えを抑えようとしても逆効果です。
考えないようにしようと思うことでそこに思考が集中し、考えてしまいます。
もしかすると「禅」を極めればできるのかもしれません。
もう少し早い方法は客観視です。
自分が考えていると思うと、その思考には巻き込まれます。
しかし、これは勝手に出てきていると思うことで客観視ができるようになります。
考えが出るのは止めずに、考えがどんどん出るのを観察します。
よく使われる比喩として、川に巻き込まれずに、川のそとから眺めるという比喩があります。
考えがあらわれては消えるのを川に思考が流されて行くのを眺めているイメージです。
認知行動療法で重要な「自動思考」についてでした。
初めまして。検索してたどり着きました。
自動思考というのはよく分かるのですが、
意識的思考というのがよくわかりません。
例えば、道を歩いていて、交差点に来た時に、
左に行こう、と意識(思考)するのは、よく考えていれば自分ではありません。
一般的にはもちろんこれを意識的と呼ぶのかもしれませんが、「左に行こう」という意識を「出そう」としたのは、少なくとも私ではありません。「左に行こう」と意識しはじめたのは、いつの間にか出ていたのであって、「出そう」と意識したわけではありません。
これは、「出そう」と意識する事を「出そう」と・・・・と永遠に続きそうなのですが、
起点は絶対に私ではありません。
私は私の思考や意識を観察してみると、全てのものは自動的に出ているように見えます。
これを書き込んでいるのも、もちろん自動だと思います。
なんだかわからなくなって検索してみたのですが、
意志を出そうとするものは自動なのか、みたいな事が
検索することは出来ませんでした。
良ければ教えて下さい。
おっしゃる通り、思考は自動的に出るものです。その思考を選択するかどうかは自分で決めることができます。参考になれば幸いです。