自分のことを否定的に考えている思考(自動思考)を見つけた後に必要な事はその自動思考を検証する事です。
やり方として３つ紹介します。
オーソドックスな「その他の考え方はないか」
科学者の思考である「そう考える根拠、反する根拠は。」
客観的になれない時、主観的な方向からの「そう考えるメリットは。」

その他の考え方はないか

まずは純粋に別の考え方を探すという方法です。
このやり方は自分に対しての考え方である場合に有効です。
「その他の考え方はないか。」と考える事が基本です。
それだけでは出てこないと思います。
一つのやり方としてはフレンドクエスチョンがあります。
友人が同じように悩んでいればどう声をかければ良いかと考えます。
ロールプレイのように具体的にやってください。
特定の人物を思い浮かべ、その人が自分に相談してきたと仮定します。
状況と【自動思考】を入れてください。
「２日連続で仕事に遅れて、自分はなんてダメだと思うんだけどどう思う？」
友人にアドバイスをすると考えた方が、より客観的に考えられると思います。
その他に、自分の尊敬する人だったらその友人にどう声をかけるか。
さらに、10年後の自分だったら、科学者だったら、神様だったらと発展していきます。
上手くいったものがあればそれを覚えて、次からも使ってください。
自分の中に客観的な視点を作る事が必要です。

そう考える証拠は、反する証拠は

もう一つの方法としては、証拠を探すという事です。
こちらは周りの人に対する自動思考の場合のやり方です。
たとえば
「自分はいつも悪口を言われている。」などです。
まずはそう考えた根拠を探し出してください。
自動思考は何らかの事実を一面的に見て発生するのですが、多くの場合はその前に見た情報を忘れ、自分が考える事実のみが心に残ります。
もう一度そう考えた事実を取り戻すします。
例で言えば、自分が入ると部屋が静まった、誰かがこちらをちらっと見たなどがあるでしょう。
これだけでも見方が一面的だったと気づく事は多いです。
そして次にそれに反する証拠を考えます。
これは科学者の考えで行う事も役に立ちます。
誰かが、部屋に入ってきた時はだいたい一瞬静まっているのではないか
実際に悪口を言われているなどは聞いた事はない
完全に前の証拠を否定して反証のほうを信じる事はできないと思います。
それでも構わないです。
必要なのは自分の思い込みを否定する訳ではなく、その他の考え方を出す事です。
証拠と反証が考えられた後で、先ほどのフレンドクエスチョンなどを使って、客観的に評価してください。

そう考えるメリットは

最後に必要なのはメリットについての考えです。
これは自分では確認できない他人や未来についての反証のやり方です。
質問としては「だから、どうした。」になります。
すこし乱暴な質問ですが、客観的な考え方になり、両面の考え方をした後で使うと効果的です。
客観的に考えても思考が緩まない場合はもう一度主観に戻るという方法です。
そう考える事でメリットがあるのか
本当にそう考えなければいけないのか
人は思考を止める事は出来ませんが、その思考を採用したり、不採用にしたりする事は出来ます。
客観的にみて、反する証拠も見つかったけれど、どうしてもその考えを信じてしまう。
その考えを選んでいるのは自分だと気づき、もう一度判断します。
自分がダメだと思う事で、自信がなくなってさらにダメ人間になっている。
悪口を言われていると思って行動すると暗くなって、本当に悪口を言われるかもしれない。
ここまで考えてきた事で違う考えや、反対する考えは出てきました。
最後には、実際に選んでいるのは自分だと気づき、自分の思考を自分でコントロールする事が大切です。