思考日記で考えをコントロールする

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非機能的思考記録表の紹介です。
5コラム法と言われる認知行動療法において重要な方法です。
日記のように付けていく事で、自分の思考のくせを理解し、思考のコントロール法が解ります。

2コラム法

状況:今日朝に自分の友人に声をかけたけどあいさつを返されなかった。

気分:悲しい(80%)怒り(70%)不安(60%)
実はこんな方法は認知行動療法にはありません。
通常の日記でも自然と2コラム法になっている事もあると思います。
「友人に挨拶をかけられなくて悲しかった。」などです。
しかし、出来事があるたびにその出来事から自分はどのような感情を持ったのか整理すること。
それだけでも自分の思考をとらえるのには効果的です。
記録しようという意志がないと嫌な気分だけがたまり、抑うつになってしまいます。
まず第一歩として自分が持った感情をそのときその時でとらえる事が大切です。
このとき、感情が何%であったかも書いてください。
数字で表す事が、客観的に見る事にもなりますし、変化を実感できます。

3コラム法

状況:今日朝に自分の友人に声をかけたけどあいさつを返されなかった。

気分:悲しい(80%)怒り(70%)不安(60%)
自動思考:友人は自分の事が嫌いだ(90%)
友人があいさつを返さないなんて非常識だ(75%)
私が何か相手に嫌な事をしてるかもしれない(60%)
大切な【自動思考】という概念が入ってきます。
状況から気分が生まれる前には気づかないうちに何らかの評価をしています。
これが同じ状況であっても時によって、人によって、持つ感情が違う理由です。
重要な事はまず、主語を入れるようにしてください
日本語は主語が省略されてしまうので曖昧な表現になりやすいです。
もう一つは言いきりの形で書いて書いてください。
嫌っているのだろうか、嫌な事をしたのだろうか、ではなく
自分が嫌われていると思っているのかどうかをはっきり考え、嫌っている。と言いきる事が大切です。
曖昧な場合は言いきらないようにするのではなく(60%)と「確信度」で表現してください。
この段階がとても難しいです。
その場で考えることが必要です。
強い感情が生じた瞬間、「今何を考えたのだろうか。」と考える必要があります。
これを「ホットな思考」と言い、自動思考を見つけるのにベストな瞬間です。

5コラム法

状況:今日朝に自分の友人に声をかけたけどあいさつを返されなかった。

気分:悲しい(80%)怒り(70%)不安(60%)
自動思考:友人は自分の事が嫌いだ(90%)
友人があいさつを返さないなんて非常識だ(75%)
私が何か相手に嫌な事をしてるかもしれない(60%)
適応的な思考:体調が悪いだけだったかもしれない
友人が非常識だと考えていても自分にメリットはない
昨日最後に話した時は友人はいつもと変わらなかった
結果:悲しい(50%)怒り(45%)不安(20%)
とりあえずこれで完成です。

オーソドックスな「その他の考え方はないか」
科学者の思考である「そう考える根拠、反する根拠は。」
客観的になれない時、主観的な方向からの「そう考えるメリットは。」
などをまず使って適応的な思考を見つけ出します。
このとき見つからない場合もあります。
どう考えても適応的な思考が見つからない場合中核信念の可能性があるので、しっかり記録し、まずは自分はそう思いがち何だという程度にとらえようとしてみてください。
その場合は行動実験などが必要になる時があります。
適応的思考が見つかればそう考えた時の感情の変化を記入します。
悲しみがなくなることまではありません。
数字で表現しておくことにより、どの程度和らいだかを測定できるようになります。
強い感情を持ったとき、ふと立ち止まり、状況、感情、自動思考をとらえ、
ひと呼吸おいて、適応的思考を考え、その後の感情をもう一度考えること。
習慣にしていけば自分思考のコントロールができるようになってきます。

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