実用的なカウンセリング
認知行動療法の特徴最後になります。順番に読まれる方はこちらから
① 科学的な証拠に基づいている
② 副作用が出るやり方は省かれている
③ クライアントを治すことのみを目的としている
【認知行動療法】はクライアントを治すことを目的としている実用的な精神療法です。
まず、水晶玉は売りません。
実用的なアドバイス
医療以外からだと、水晶玉を売らないアドバイスもたくさんあるとは思いますが、いつもその可能性を考えていないと、という気持ちがどこかにあると思います。
催眠と同じく、アドバイスの効果はある程度信じる気持ちにも比例するため、だまされる心配と、信じる気持ちの両方を持たなくてはなりません。
その点、医療におけるカウンセリングであれば帰りに水晶玉を持ってかえることはないでしょう。
水晶玉を売らなくとも、価値観が押し付けられることも多いです。
宗教の勧誘目的はわかりやすいですが、普通の人もアドバイスと共に自分の考え方を押し付けてしまいます。
認知行動療法も例外ではありませんが、何をしたいかは自分で決めるという価値観です。
どうすれば良いかということは教えず、したいことをどうすれば上手くできるか、持ちたくない気持ちをどうすればコントロールできるかをアドバイスします。
宗教のようにこうすれば良いと強烈に教えてくれる訳ではないのは欠点でもあります。
神を信じることで楽になれば信じれば良いし、辛ければ信じなければ良い訳です。
このように認知行動療法は道案内はするが、どこに行けば良いかは案内しない治療法と言えると思います。