正しさという言葉の錠前

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言葉というものは便利です、の一言では片付けられないくらい

人間においては大きな働きをします。

 

言葉の働き

 

まずは言葉の働きについて少し考えてみます。

 

言葉は実現する力があります。

 

人間は考える葦である、

思考は現実化する、など言葉の力については昔からいろいろな表現があります。

 

考えてみれば今私たちの身の回りにある物のほぼすべては

もともとは人間の言葉であったものです。

 

思考という言葉によって考えだされ、計画され

会話という言葉で多くの人と意見を交わし

文字という言葉で広がり、そして完成されます。

 

私たちの文明は言葉によって徐々に作り上げられてきています。

 

言葉には実現させる力があります

 

これだけ多くのことが成し遂げられる言葉です。

言葉には実現する力があります。

 

しかし、同時に

言葉には実現させる力もあります。

 

好きなように実現するだけでなく

実現を強いるという面もあわせて持つことになります。

 

一度言ってしまったから、など

言葉があるばっかりに自分の行動が縛られる場合もあります。

 

言葉の牢獄にはまってしまう時

 

言葉の力と、実現させる力、について説明しました。

では言葉の牢獄にはまる状態とはどのような状態でしょうか。

 

正しさと言う錠前

 

牢獄の錠前となる言葉が「正しさ」です。

多くのテロが正義の名を使い、正義の反対は別の正義とも言われます。

 

こうするのが正しいんだ、と言葉で伝える、思考で思った瞬間に

「正しさの錠前」がかかります。

 

精神科の場合で多いパターンとしては

私は〜という原因でうつ病になった。

〜という原因をなくさないとうつ病は治らない、と言う場合です。

 

もちろんそれが正しい場合もあります。

しかし、その原因が改善してないのにうつ病が治ったりしたら

その正しさはどうなるでしょうか。

 

自分自身が牢の番人になる

 

この「正しさの錠前」をかけるのは自分で

その鍵を持っているのも自分です。

 

先ほどの例で原因が改善してないのにうつ病が治りかけた時

自分自身が牢の番人になります。

 

原因が改善しないのにうつ病が治ったら

その原因があるうちはうつ病は治らない、という自分の正しさが否定されます。

 

そうすると、

ただ自分が弱いだけなのに人のせいにしていただけだと

周りの人に思われるかもしれません。

 

長い間悩んで原因がこれだと思っていたことのすべてが否定されるかもしれません。

その結果「正しさの錠前」を自分にかけることでうつ病が治りにくくなってしまいます。

 

正しさの錠前はつけるのも外すのも自分ということを覚えておいてください。

 

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2 Responses to “正しさという言葉の錠前”

  1. さくら より:

    はじめまして。
    あるストレスに2年ほど悩まされてきました。
    最近、突然の動悸と息苦しさを感じ、診察をうけたところ、うつと診断されました。
    薬は頓服としてのソラナックスだけで、あとはカウンセリングの治療を中心にしていくことになりました。
    ストレスは、夫のことが原因となっています。
    改善は見込めず、夫とも離れることができない状況です。
    ですが、原因が改善されないのに、うつが治るのなら、私のとっては希望があるように思えるのですが、認知行動療法で解決できるということでしょうか?
    以前は、ストレスに苦しみ悩んでも、他のことに関しては悲観的ではなかったのに、今は、風が吹いても苦しく辛い状況です。なんでこんなことになってしまったのか、自分でもよくわからず、考えたり調べたりしようとしても、集中できずに続けられません。

    • thinkDr より:

      ストレスで長い間辛いみたいですね。歩いていてつまずいて穴に落ちた人が必要なことが、つまずいた原因を探すことではなく、穴から出ることであるように、始まった原因と今現状から抜け出す原因は違うこと多いです。ぜひこのサイトの方法をお役立てください。

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