手強い完璧主義から楽になるには

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完璧主義の治療は難しいです。
一つの理由は、完璧主義がよしとされる機会が多いことです。
もう一つは完璧主義の治療を完璧にやろうとすることでの挫折です。

完璧主義

完璧主義とは認知行動療法においては現実的でない目標にこだわってしまっている状態を指します。
他の非機能的認知と比べ難しいところは、適応的でもあるところです。
完璧主義は理想を追い求める力にもなります。
しかし、悪い方向に働くと強迫的な傾向となってしまいます。
まずは完璧主義に多い行動について説明します。
ある基準に達成しないと仕事をやめられない
よくある特徴です。適応的能力ではありますが、度をすぎると障害です。
ものを決まった位置におく
整理整頓では必要ですが、こちらも度をすぎると強迫的になります。
基準を満たさないと状況を避ける
汚い部屋には入れないなど、この段階になると障害を来すことが多いです。
どれもほどほどであれば役立ちますが、度をすぎると障害になります。
この完璧主義はうつ病、強迫性障害、拒食症と関係が強いと言われます。

完璧主義への認知療法

この完璧主義の軽減に対して、認知行動療法が有効とする研究があります。
そのやり方について順に説明していきます。
まずは治療に向かう前に必要なことです。
先ほども述べましたが、完全主義は多くの場所では適応的です。
したがって治療が始まり、完全主義を治そうとすると、「抵抗」がおきます。
完璧主義の状態は変化に抵抗をきたしやすい状態です。
治療の途中で完全主義を正当化したい気持ちが出てしまえばすぐに出来てしまいます。
最初に完璧主義のメリット、デメリットを書き出して正当化による治療中断を予防しましょう。
これが出来たら、自分の考えに客観的になることです。
適応的か障害をきたすかを検討していきます。
役立つ質問はそれが「できなかったら取り乱しますか?」
「目標を達成するために役立ちますか?」です。
次には完璧主義になってしまう理由について確かめていきます。

完璧主義への行動療法

最後は行動を変えることです。
まずは回避行動回避行動を探し出すことです。
何か確認せずにいられないことはないか。
決まったことになっていなければ気持ちが悪いことはないか。
念入りに探すことで次の暴露療法が上手くいきます。
有効な方法としては暴露療法があります。
完璧にやっているそうじなどをわざと汚れを残す。
わざと財布をわすれてレジでお金を払えなくする。
要するにいつも完璧にしようとしていることをわざとまちがえるようにします。
この時に必要なのは何となくやらずに、どうなりそうかをあらかじめ書いておくことです。
そして、予想ほどひどくなかったことを確かめていくことが必要です。

何れにしても「やはりいい加減なのはだめだ。」と思ってしまわないことが必要です。
完璧主義の治療も完璧にやらないようにしてください。

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