不安をコントロールする方法

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今回は不安をコントロールする方法です。まず想像力を働かせていただきます。

 

嘘発見器の例え

20XX年あなたは、ある犯罪の容疑で取り調べを受けることになりました。もちろん自分自身が無実であることは自分が一番知っています。

「本当です、私はやっていないんです。」何度繰り返してもわかってもらえません。「本当です、そんなに疑うのであれば、嘘発見器にでもかけてください。」

前に座っていた怖そうな取り調べ担当官が身を乗り出してきます。「本当だな、じゃあ、嘘発見器にかけるぞ。」

あなたは巨大なコンピューターの前に連れて行かれます。頭からつま先まで訳のわからないコードがつけられました。

「このコンピューターは高性能でな、どんな小さな感情も逃さないんじゃ。」機械を操作している博士が話します。

「じゃあ約束通り、嘘発見器にかけることにする。」自分の前を行ったり来たりしています。

「では、こうしよう、おまえはこんなに疑わしいのに、やってないと言い張るわけだ。」立ち止まって話し始めます。

「では、私が、犯人しか知らないはずのことを聞こう。犯人ならば、思い当たる節があれば不安になるはずだ。今のこいつの不安はどうだ。」

「今は不安に感じてないようですな。」「そうか、じゃあ今から始めよう。ここからしばらくのあいだ不安にならなければ、無罪だが、犯人しかしらないことで不安になれば有罪ということだ。」

そこであなたは無罪を勝ち取るため、必死になって不安にならないようにコントロールし始めました。その結果はどうなるでしょうか。

おそらく、なんとか不安にならないように心がければ心がけるほど、不安になってしまうことでしょう。

 

不安をコントロールしようとすると

この例えからわかるように、不安というのはコントロールしようと意識すればするほど大きくなる傾向があります。

これは感情でなくても同じです。例えば、「有罪」という言葉について考えなければ無罪にしてあげようと言われたとします。この場合も、有罪について考えないと意識したばっかりに逆に有罪という言葉が思い浮かぶことになります。

行動と感情との違い

一方行動の方はそうではありません。たとえ話の証な状況で、「両手をまっすぐ上にあげろ。」と言われると、確かに不安な中、手はあげにくいかもしれませんが、不安にならない、というよりはずっと実行は容易です。

やる気が出てから動き出す、気持ちの整理が着いてから行動を変えよう。多くの場合は気持ちを先に変えてから行動を変えるというのが一般的です。ではどうして、気持ちを変えるということは行動を変えるよりも難しいのでしょうか。

気持ちを切り替えるのが難しい理由

この理由は実は「逆である」といえます。逆というのはどういうことかというと、気持ちを切り替えるのが難しい理由があるというよりは

気持ちならコントロールできると勘違いしやすいと言えます。

自分自身に近い感情や思考といった体の中のことは、自分自身から遠い体の外のことである行動よりも実はコントロールしにくいこと、ここを理解しておくことが不安に対する対応方法で必要かもしれません。

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2 Responses to “不安をコントロールする方法”

  1. ゆう より:

    はじめまして。
    私も、先生のこのサイトに出会い、お話を聞いてもらえたらと思いました。
    4月頃からパニック障害のような発作が起き、今は電車も仕事も頑張って行っていますが、最近弱気になっています。ぜひ、お話を聞いていただけたらと思います。

  2. 土田博子 より:

    初めまして、先生ブログを見て、ぜひ先生の診療を受けたい思いました。

    私は脅迫障害で長年苦しんでいます。

    ぜひ宜しくお願い致します。

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