就活うつの治療|フロイトのエネルギー経済論から考える
就職活動でうつ病になる
就活うつ きまじめな人はなりやすい。親のプレッシャー例も
yahoo ニュースの記事です。
「子供の頃から親の期待に添うように頑張ってきた人が、これ以上もう頑張れない…とばかりに、うつにはまっていく。うつ病に限らず、若い人の摂食障害やひきこもりには、このパターンがよく見られます。とくに、抑圧的、支配的な母親の呪縛から逃れられず苦しんでいる娘は多い。そういう親のもとをどうやったら逃げ出せるか、就活を機に考えてみるのも悪くないかもしれません。これから先の長い人生を考えたら、そちらのほうがよっぽど重要な問題でしょう」
東京えびすさまクリニックの精神科医・山登敬之さんの意見がのせてありました。
私も同感です。
親と子供が離れるのにはとてつもないエネルギーが必要です。
就職活動に失敗したというよりは
就職活動ではもう、親の期待に添える、というパターンが使えなくなってしまったことの方が影響は大きいと思います。
親離れ子離れ
親が子供を大切にすることは生命にとって必要不可欠です。
強い本能の力が働きます。
しかし、もう一方の力、子供の独立心も育ってきます。
この二つがぶつかって徐々に子供の独立がはかられていきます。
力というのは逃げ道があればそちらに逃げることも出来ます。
現代社会においてその逃げ道は受験になっています。
親と子供が一緒になって受験に望む。
エネルギーはぶつからずに受験へと向かいます。
しかし、就職を目の前にすると様相は変わってきます。
①就職では独立心が求められる
②わかりやすい目標が無い
③就職すると子供が独立へと進むことになる
ぶつからないでおいたことによって伸びなかった独立心が求められます。
さらに今までと違って親が把握できるような目標もありません。
さらに、成功した場合は子供が独立へと進んでしまうことになります。
こうなると、エネルギーの逃げ道が無くなります。
では今からでもぶつかれば良いか。
しかし、長年ぶつけられなかったエネルギーは今更避けてきたものにぶつかるのは簡単ではありません。
行きどころが無くなったエネルギーは内側へと溜まります。
その結果弱いところに溢れ出て、うつ病になったり摂食障害となったりします。
フロイトのエネルギー経済論
今回は参考にしたのは精神分析の考え方です。
エネルギー経済論といって、精神エネルギーという考え方があります。
フロイトの時代はアインシュタインと同時期です。
そのため、エネルギーと言う概念がある意味はやりでした。
このエネルギーの考えをフロイトは心にも取り入れています。
フロイト自身は心的エネルギー=性的エネルギーと考えることが多かったようです。
その後、さまざまな心的エネルギーの仮説が考えられています。
現在ではどれも理論的根拠は言われてはいません。
しかし、考え方や理解の仕方としては有用であり、今回のようにすっきりと整理できることがあります。
就活の例に戻ります。
就活うつの治療
まず、【うつ病の診断】で説明した症状を満たせばうつ病の治療が必要です。
具体的には
2週間テレビが全く面白くない、という質問が大切です。
テレビは楽しめるが、就活に失敗したことで抑うつ的になることぐらいを就活うつとします。
このエネルギーを急に解決しようとすると副作用が大きいです。
もう一度逃げる場所を探しながら、徐々に独立を達成していくことが必要です。
具体的な方法としては利益と悪い点を書き出して、整理することがあげられます。
これは簡単ではありません。
今まで仮の目標であることが多いので実際どうしたいかといわれると戸惑います。
しかし、この中で、利益や悪い点を書き出すことで、自分を見つめることにもなります。
目指せそうな方向性が見つかり始めれば進み始めてください。
その過程で、本当に必要だった独立も少しずつ進みます。
結果的に症状として出てきているうつ病や摂食障害も気づいた時には改善に向かいます。
就活うつの話からエネルギー経済論を経て治療法の説明でした。