逃げるとさらに不安になる理由

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不安や恐怖は怖いです。目を背けたくなります。
しかし、目を背ければ背けるほどこれらの感情は強まります。
今回は「回避」のメカニズムについての説明です。

幽霊と生贄

逃げる事は良くない、立ち向かうべきだ。
説教のような事を言うつもりはありません。
例を二つあげます。
幽霊と生け贄の儀式です
夜道を歩いていたと考えてください。
ふと、怖い気持ちになります。
後ろに幽霊がいるのではないかと。
振り向くのが怖くなります。
そこであなたは二つのやり方があります。
後ろを振り向くか、振り向かないか。
振り向けば「幽霊の正体見たり枯れ尾花」(芭蕉)となるかもしれません。
しかし、振り向かなければ正体がわからず、怖さはまします。
走り出してしまえば、さらに怖くなるでしょう。
もう一つは生贄です。
マヤ文明では太陽が登るためには生贄が必要でした
彼らに太陽は地球が自転しているから生贄がなくても大丈夫と言っても無駄でしょう。
私たちが生贄を捧げているから毎日登っているのだ。
と答えるでしょう。
必要なのは生贄をやめてみることです。
しかし、生贄をしなければ太陽は登らず世界は滅びてしまう、そうなってからでは遅いのだ。
物知り顔の長老などが言えば、マヤ文明の人々が疑うことは難しいです。。

回避のメカニズム

幽霊は「できない回避」生贄は「やめられない回避」です。
不安は正体がわからないものに対して抱きます。
回避は不安から逃げます。
回避をやめるとなると恐怖を抱きます。
幽霊を見つめるのも、生贄をやめてみるのも恐怖です。
回避をやめろと言うと、そんな怖いこと出来るわけない、と思います。
しかし、ここに矛盾が生じます。
正体がわかれば不安は下がります。
幽霊もじっくり観察が出来れば怖さは下がってきます。
そもそも人は「馴化」するのでずっと怖いまんまということはありません。
怖さが持続するのは回避を続けているからです。
皮肉なことに不安から逃げる手段である回避こそが不安を起こす原因となってしまうわけです。
人はあなたが自分で原因を作っているんですよ、と言われると辛いです。
私だってそうです。
回避と不安の関係をわかってもらうことは難しいです。
長老の一言、「その治療をして辛くなるんならいないしない方が良いよ。」
が出ると治療の継続が難しくなります。
不安から目を背けてないか、ごまかしていることはないか、客観的に見ることができれば回復に結びつくこともあるので試してください。
この時一時的に不安が上がりますがそこが頑張りどころということを覚えておいてください。

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One Response to “逃げるとさらに不安になる理由”

  1. 匿名 より:

    「逃げるから怖い」と検索して、
    こちらのサイトに辿り着きました。

    とても勉強になりました。
    最近更新されていないのが、惜しまれます。

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